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からだの不調を根本的に改善していくために、東洋医学・西洋医学のアプローチをしていきます

なるべく早くよくしてあげたい、という思いで、日々診療をしています。みみ・はな・のどに関するお悩みや、めまいや耳鳴りなどにお困りの方は、お一人おひとりにあった診療をおこないます。

なぜ漢方治療に力を入れているのですか

漢方は病気の本質的な治療に有効だと考えているためです。西洋医学と東洋医学では、病気に対するアプローチが異なります。たとえば、かぜをひいた患者さんがいらしたとしましょう。西洋医学は、基本的に対症療法的な治療を得意としています。例えば熱がつらい場合は解熱剤を、咳が激しい場合は咳止めを処方するというわけです。

しかし、かぜを根本的に治療するには、こうした対症療法だけでなく、身体がもっている免疫の力を引き出すことが重要になります。東洋医学(漢方)はこうした免疫の力をサポートすることができます。それも、体力の落ちている方とそうでない方では薬を変えるなど、患者さんの病状や体質にあわせて複数の漢方処方を使い分けることもできるのです。

東洋医学(漢方治療)を学び始めたきっかけはなんですか

じつは富山は、日本における漢方の中心地といえる土地なのです。わたしが医師になったのは1978年ですが、その翌年の1979年に、漢方診療をおこなう「和漢診療室」が富山医科薬科大学(現・富山大学)にできました。まずはそうした縁があって、漢方について興味をもったのです。

また、わたしはもともと病理学という学問を研究する医師でした。病理学というのは、簡単に言うと病気の本質を追究する学問なのです。こうした知識をふまえたうえで漢方について学びはじめてみると、患者さんの病気の悩みを軽減するためにとても有益な治療法だと感じたのです。

病理学を学んでいらっしゃったんですね 。どのような学問なのか説明いただけますか

医師になってから初めの5年間、病理学の研究をしていました。病理学では、病気にかかっている人の細胞などを顕微鏡で検査するなどして、どのような異常がおこっているのかを科学的に追究していきます。このように病気の成り立ちを学んだ経験が、今の病気の本質を探っていく診療スタイルにつながっているのだと思います。

生活背景も踏まえたアドバイスをされているのはなぜですか?

やはり目的としては、患者さんにより早くよくなってほしいからですね。西洋医学と東洋医学の違いについての話にもつながりますが、病気を改善するためには症状がでている場所だけをみるだけでなく、そもそもなぜ病気になっているのかという患者さんの背景をも診察する必要があります。

簡単な例をあげれば、かぜはしっかりと睡眠をとらなければ改善しにくいですのですが、これには、睡眠中はかぜをやっつける免疫が働きやすいという理由があります。こうした身体の仕組みを考えると、生活背景もふまえたアドバイスをおこなうことは、治療においてとても大切なことだとおわかりいただけると思います。

いくら薬を飲んでも、病気の原因となる生活習慣を改善しなければ治療はうまくいかない場合もあります。患者さんにできるだけ早く元気になっていただくために、生活のアドバイスもおこなっているのです。

全身をみて診療するとのことですが、どのような意図でそうしているのでしょうか

診療科としては耳鼻咽喉科をかかげていますが、つねに生活背景も含めた患者さんの全体をみることを心がけています。仮に耳・鼻・のどに症状がおこっていたとしても、その原因は全身的な背景を基盤にしている場合があるからです。 

たとえば、花粉症の方は鼻水がでますが、それはアレルギーが原因反応が原因となっているのですが、鼻だけをみていても根本的な治療はできませんよね。表面的な症状に対処するのか、根本的な原因に対処するのか、状況によって判断していく必要があるのです。さらにいえば、花粉症の症状であれば1年に1~2ヶ月ほどしかあらわれないのであれば、その間を対症療法で乗り切るという考え方もあります。必ずしも根本的な治療が必要というわけではありません。

そのほか、病気の背景にはストレス・肩こり・睡眠不足など、複数の要因がからんでいることが多くあります。こうしたさまざまな要素を考慮に入れたうえで、より良い治療を追求していくこと。これが当院の診察で特に心がけているポイントです。

西洋医学と東洋医学の組み合わせについて教えてください

まず、医療機器については西洋医学の領域といえます。そのため、聴力検査、内視鏡検査、血液検査を始めとする各種検査と、それをふまえた診断という点においては、西洋医学はとても重要です。お身体の状態がより詳細にわかれば、対策も細かくおこなうことができます。

そして、診断・治療の主体は西洋医学ですが、治りにくい病気の治療の補助として、漢方治療をはじめ様々な東洋医学的治療を幅広く応用しております。

特にきてほしい患者さまはいらっしゃいますか

基本的にどんな方でも来院いただければ診療するということは大前提として、20~50代の働く女性の体調不良に対処してあげたいという思いがあります。そういう人にとって、漢方薬はとても役に立つはずです。

症状でいえば、めまい、耳鳴り、なかなか治らないかぜや咳症状、鼻炎や副鼻腔炎など鼻の症状、肩こり、頭痛など。お悩みがあれば、耳鼻咽喉科という枠にとらわれずに来院いただければと思います。

待ち時間についてはどうお考えでしょうか

ネット予約をおこなっているので、基本的には待ち時間はあまりかからないと思います。また、受け付けの際に、だいたいの待ち時間をお伝えするようにしています。診察までのあいだは、外に買い物に行くなどして自由にすごしていただけます。院内でじっと待っている必要はありません。

ポリシー、理念はなんですか

「いかに最短距離でつらい症状を改善してあげるか」ということを考えています。やはり患者さんを元気にしてあげたいという気持ちがすべてですね。

患者さまに言われて嬉しかった言葉はありますか

なかには、わたしに会うことを楽しみに来てくれる方もいて、それはやっぱりうれしいですね。

あとは「楽になった」「よくなった」という言葉ですね。やりがいを感じる一言です。もっとよくしてあげよう、という気持ちになりますね。